美術

デジタル技術と肖像写真

ヴァルター・ベンヤミンは『複製技術時代の芸術作品』において「はるかな恋人や個人を追憶するという礼拝的行為のなかに、映像の礼拝的価値は最後の避難所を見いだす」といい、肖像写真がアウラの最後の砦であるとしました。決して改変されず、時の移ろいと…

ベンヤミン『複製技術の時代における芸術作品』

今、森美術館でやっているウォーホル展について知人と話をしていた時「版画なら美術館までわざわざ足を運ばなくったって印刷物で十分じゃないか」と言われ、あ、これは、と思いました。アウラという言葉を耳にしたことがありますか。アウラとは何かというこ…

「吉本新喜劇×ヤノベケンジ」

大衆芸術と言われてなにを思い浮かべますか。落語、歌舞伎、新劇、マンガ、アニメ…。日本で芸術、美術という言葉が使われるようになったのは明治になってからのこと。外国から輸入した言葉です。以降、大衆芸術と純粋芸術という線引きが生まれました。サブカ…

あいちトリエンナーレ2013について思うこと

随分今更ではあるのですが、あいちトリエンナーレについて。今年の終わる前に残しておこうと思います。以前このブログにも書いたのですが、私は3年前のトリエンナーレをとても楽しみました。それまで知らなかった作家の作品に多く触れ、現代美術の見方につい…

愛知県美術館「アイチのチカラ!」

愛知県美術館の「アイチのチカラ!」展に行ってきました。戦後から現代まで、愛知にゆかりのある作家がとりあげられた展覧会です。 巨匠から新進気鋭の作家まで、さらに油絵、日本画、彫刻、版画と、幅広く見ることができ、とてもお得感がありました。安藤正…

MU[無]ーペドロ コスタ&ルイ シャフェス@原美術館

原美術館で開催中の映像と彫刻の展覧会に行ってきました。ポルトガルの現代美術の展覧会です。 ペドロ コスタさんの映像は、何故だか目をそらせなくなる不思議なものでした。特に2階に展示されていた「少年という男、少女という女」は印象的。暗い部屋の対角…

クリムト 黄金の騎士をめぐる物語 愛知県美術館

2/11まで開催されているクリムト展に行ってきました。愛知県美術館所蔵の黄金の騎士を中心とした展覧会。いかにもクリムトなキンキラの絵は少なかったですが、ウィーン分離派やらウィーン工房やら盛りだくさんな展示でした。 「ストックレーフリーズ」の複製…

 ヴァンジ彫刻庭園美術館・IZU PHOTO MUSEUM

静岡のクレマチスの丘に行ってきました。 クレマチスの丘というだけあってクレマチスやらなんやらお花がいっぱいでとても綺麗。 美術館がいくつもある素敵スポットです。 庭をめぐれば @ヴァンジ彫刻庭園美術館 庭園と室内に作品が展示されています。 最初…

直島・犬島

大分日が開いてしまって忘れてきていますが・・・2日目です。 ベネッセハウスミュージアム。 宿からバスで移動。「歩いていけるかなー」とか言ってたのですが、到底無理でした。距離的には大して遠くないように見えるのですが、なにせ山・・・。途中でレンタサイ…

直島・犬島 

瀬戸内海のアート島。直島と犬島に行ってきました。 草間弥生さんのカボチャをご存知の方も多いのでは。台風で流されたこともあるらしい。 名古屋から高松まで夜行バスで8時間くらい?新幹線だと岡山まで2時間です。 1泊2日なので、「そのフェリー待った!」…

ジム・ダイン 主題と変奏:版画政策の半世紀@名古屋ボストン美術館

色鮮やかなハートの版画が有名なアメリカの芸術家ジム・ダインさんの展覧会です。 愛知県美術館の所蔵作品「芝刈機」が展示されている以外は全て版画作品でした。凄く昔に名古屋市美術館(たしか)で見たジム・ダインの彫刻作品が、今回展示されていないかな…

東松照明 全仕事@名古屋市美術館

麻生さんを見た翌日に東松さんを見てきた。どっちも濃いわー。 全仕事と言うだけあってとにかく作品数が多かった!地下1階から2階にかけて全て東松さん。ひとつひとつじっくり見たい写真ばかりなので時間に余裕を持って行かれるのをお勧めします。 沖縄の…

麻生三郎展@愛知県美術館

行ってきた。 美術学校を退学してから亡くなるまでの作品が、ほぼ時系列で展示されていました。戦時下から戦後へと移り変わるなかで、徐々に描かれる対象の輪郭はぼやけていき、赤黒い画面の中に無数の目や人体の部分がちりばめられているという作品が多くな…

「パウル・クレー おわらないアトリエ」京都国立近代美術館に行ってきた

東京に行く予定だったのですが地震の影響で急遽西の方に目的地変更となったので、京都国立近代美術館で開催中のクレー展に行ってきました。「自画像」「アトリエの中の作品」「油彩転写」「切断・再構成」「切断・分離」「両面作品」「"特別クラス"の作品」…

ドガ展

今月末まで開催の横浜美術館のドガ展を見てきました。ポスターに使われている「エトワール」は初来日なのですね。その他にも、「バレエの授業」や「マネとマネ夫人」など有名どころが勢ぞろいした豪華な展覧会でした。 これが見れるとは!と思ったのは彫刻の…

あいちトリエンナーレまとめのつづき

愛知芸術文化センターの展示ではハンス・オプ・デ・ビークが良かったです。椅子や木などのミニチュアオブジェが入れ替わり立ち代りすることで何も無い空間が部屋に見えたり森に見えたり…。 三沢厚彦さんの動物はやっぱり可愛かったです。あ、他の会場には無…

あいちトリエンナーレ2010まとめ

あいちトリエンナーレ2010が終わりましたね。終わってからで何ですが、感想など…。まず長者町会場を見に行ったのですが、これがまた時間がかかりました。なんせ会場が伏見〜丸の内に渡って20個くらいある。地図をぐるぐるまわしながら歩きまわりました。…

豊田市美術館で大巻伸嗣さんの「メモリアル・リバース」を見てきました。シャボン玉を大量に発生させる!という作品でした。豊田市美術館には何度も行っているので油断していたら、電車の乗り継ぎを失敗して美術館に着いたのは終了時間。すっかりあきらめ顔…

あいちアートの森というイベントが愛知県内の各所で行われているので行ってきた。 栄と伏見→名駅の間に色々あったのですが今日時間が無くて全部は見きれませんでした。 今日は見たうちでは、円頓寺商店街付近の元病院の建物を使った展示が良かったです。古い…

長者町のえびす祭りに行って来ました。 ラブちくんの着ぐるみの人(くるまれていませんが)は横から見ると顔がみえてしまいます。横顔にとても見覚えがあったのですが、おみこしのところに居た人…かな。子供に、顔見えてる!って言われてきゃっってなってた…

常滑フィールドトリップに行ってきた。常滑の空き家とか空き地とかを使った現代アート作品が街中に点在していて、それを歩いてまわるというイベントです。 これです☆ttp://www.tokoname-fieldtrip.jp/ 常滑は道が細くて入り組んでいて坂道で非常に探検心を掻…